ほそだ宮の森事務所通信第11号 2024年4月号「終活」「相続」に関する気になる情報を解説します!

いつもお世話になっております。

行政書士ほそだ宮の森事務所((一社)いきいきライフ協会札幌宮の森) 代表の細田健一です。

「終活」「生前対策」「相続」に関する最新の情報,ニュースについて,法律面ばかりでなく身近な話題を取り上げて解説いたします。お仕事や家事の合間にお読みください。

親世代,子世代が一緒に「失敗しない終活!」「失敗しない相続!」を考えていきましょう。

また,介護,医療看護,社会福祉など各業務のお役に立つことができましたら,望外の喜びです。

<気になる話題>

「人生会議」をご存じですか?(厚生労働省のガイドラインから)

私たちは日々、さまざまな視点で世界を見つめています。

この記事では、虫の目、鳥の目、魚の目という3つの視点を大切に最近の「終活」「生前対策」「相続」に関わりの深いニュースや話題について解説します。

厚生労働省は,高齢多死社会の進展に伴い,地域包括ケアの構築に対応する必要性や,人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)の普及等から,平成30年にガイドラインを改訂しました。

新たに策定されたものが「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」です。

「人生会議」とは,医療機関において患者さんを主体として,ご家族や医療・ケアの関係者らが将来の変化に備えて繰り返し話合いを行い,情報共有しながら患者さんの意思決定を支援していくことをいいます。

「人生会議」の基本的な考え方をいくつかみていきましょう。

①原則

人生の最終段階において医療・ケアで最も重要な原則は,医師等から適切な情報の提供と説明がなされ,,本人が医療・ケアチームと十分な話し合いを行い,本人による意思決定を基本とすることです。

また,本人の意思は変化する点を踏まえ,本人が自らの意思をその都度示し,伝えられるような支援が医療・ケアチームにより行われ本人との話合いが繰り返し行われることが重要です。

さらに,本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから,本人は特定の家族等を自らの意思を推定する者として前もって定めておくことも重要です。

②医療・ケアチームにより,可能な限り疼痛やその他の不快な症状を十分に緩和し,本人・家族等の精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療・ケアを行うことが必要であると,述べています。

③生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は,本ガイドラインでは対象としていません。

これらの考え方は,医療現場に限らず,広く家庭内,家族内にも適用可能なものですので,参考にしていきましょう。

詳しくは厚生労働省のホームページで公開していますので「人生会議」について考えるきっかけにしてくださいね。

<ワン・ポイント終活>

いざという時,代理人カードで老親の預貯金を子が管理

「父(母)が病気で入院!介護施設に入居!さらには認知症も患っていたら…」

このような「いざという時」にどのような準備をされていますか?

当事務所が,もっともはじめにおススメするのは,「代理人カード」です。正確には「代理人キャッシュカード」と呼ばれます。

金融機関の口座名義人が病気で入院したり介護施設に入居したりして外出が難しくなったときに代理人が生活費などを出金する必要があります。

名義人が認知症になると本人の意思が確認できないため,口座の出入金などは親族でもできず,成年後見制度などを利用するのが原則です。しかし,使い勝手の悪い制度であるため利用はあまり進んでいません。

全国銀行協会は,医療や介護などで必要な費用は家族など代理人が引き出すことを認める柔軟な考えを示しました。

口座の名義人があらかじめ指定した親族などの代理人に発行され,代理人は自分用のカードを使ってATMで入出金などができるようになります。

代理人の対象者は多くの銀行が「生計を同一にする親族」「同居する家族」ですが,ゆうちょ銀行は親族以外でも可能です。利用する場合は事前に金融機関ごとの違いを押さえておきましょう。

<代理人カードを利用するときの注意点>

①名義人が元気なうちに手続きをすること。判断能力が低下すると契約などの手続きが認められなくなってしまします。また,本人の自署が求められますので,その体力が残っている必要もあります。

②対象の口座は,年金受取用など生活費の出し入れによく利用する口座を指定します。

③引き出したお金は名義人のために使い,領収書等記録を残して他の親族に説明できるようにしておきます。

早めの代理人カードで,高齢者のリスクに備えましょう!

<告 知>

5月11日(土)開催 COCOスペースセミナー第二弾 

「私にもできる「終活」!~エンディングノートだけで終わらせない~」

◇「終活」を始めるための簡単小さなステップ!「終活」を何から始めたらいいのか,どこまで自分でできるのかが分からない方に,分かりやすく解説させていただきます。

もしもの時ではなく,今からやっていきましょう!

難しいことだけ専門家に任せればいいのです。

◇日時 令和6年5月11日(土)10:30-12:00(希望の方のみ無料相談会12:00-13:00)

◇参加費 500円(税込み) コーヒー付き

◇会場 札幌市豊平区西岡4条13丁目1-14

  COCOスペース西岡 電話090-9437-0505

◇申し込み方法

事務所のお電話,ホームページの「お問い合わせ」「LINE」「Facebook」,または「COCOスペース西岡」からお申込みください。定員に達した場合,申し込みを締め切らせていただきます。

お友達やお知り合いをお誘いのうえ,参加いただけると嬉しいです(^^)/

〈あとがき〉

先日,棺桶に入って来ました!

いやいや,棺桶で生き返ったわけではありません!(笑) 

3月30日にわたしの仲間たちが開催したイベント『老後トラブルに明るくオサラバ! 100年人生の知恵袋』におきまして,イベントの一つに「棺桶体験」がありました。

ご協力いただいたのは葬儀社の「おくりびと」さん。本物の棺桶サイズ「中」をご用意くださいました。

実際に,装束を改め,入棺!顔が見える小窓を閉じると光も音も一切届かない世界に。

「この世にオサラバかあ!!」という気持ちが湧き上がってきました。

次に,窓の蓋が開いた瞬間,今,生きているこの世界がとても愛おしく感じました。

世界観が少し変わったかもしれません。とても良い体験をさせていただきました。

言い伝えでは,生前に棺桶に入ると寿命が伸びるといわれています。

皆さまも機会がありましたら,体験してくださいね。\(^o^)/