定年退職者の仕事探しはどうすればいいの?-『定年後も働きたい。-人生100年時代の仕事の考え方と見つけ方』松本すみ子著(ディスカバー・テゥエンティワン)

・今回は、キャリアコンサルタントでシニアライフアドバイザー、ほぼ団塊の世代の著者が書いた『定年後も働きたい。-人生100年時代の仕事の考え方と見つけ方』をご紹介します。2019年11月発行。

・著者は本書を書いた強い思いを、定年退職者の救済策として制定された高齢者雇用安定法は、経験やスキルの判断はなく、希望すれば誰もが継続雇用される制度であり、このような制度は人々のやる気や意欲を引き出すことができるのか疑問。あてがわれることだけを期待していてはだめだ、と警鐘を鳴らしています。

・長寿社会とは老いて何もできない期間が長くなることではなく、むしろ別の形で働いたり、社会に貢献する時間が長くなることだと説きます。

・そして、現役時代と違い高齢になったら、それぞれにあった場所や手段で能力を再度活かすことのできる社会、その実現のために自分が何をしたらいいか、どう変わる必要があるかを考えることが重要と考えます。

・とても共感できます!

・引き続き、お読みいただければ嬉しいです。

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【目次】
はじめに
第1章 定年後の仕事探しは「悩む」ことからはじまる
第2章 なぜ、やりたい仕事が見つからないのか
第3章 定年後の仕事の考え方と見つけ方
1.定年後のお金について考えよう/2.どんな働き方があるのか/3.どこでどのように見つけるか …他
第4章 シニア女性の働き方
1.自分の定年、夫の定年/2.ダブルインカムシニア夫婦が増える! …他
第5章 こうして彼らは「自分の仕事」を見つけた
事例1 65歳からの再就職/事例2 公務員から個人事業主/事例3 仕事も社会貢献も …他
おわりに

目次

  1. 1.本の概要
  2. 2.著者のプロフィール
  3. 3.本書から得られたもの


1.本の概要

・定年後の仕事探しは誰にとっても未経験、悩むのは当たり前です。

・シニアライフの第一人者が、考え方から見つけ方までやさしく解説しています。

・「どうやって仕事を探せばいいかわからない」「現役を退いても、まだまだ社会の役に立ちたい」「働きながら、豊かな老後を過ごしたい」など迷えるシニア世代に数多くのキャリアコンサルティングを手掛けてきた著者が、セカンドキャリアをどう考え、自分の仕事を見つけるかについてのノウハウを体系化している。

・いまの50~60代は、新卒で入社した会社一筋で生きてきたというケースが多く、「自分の仕事を見つける」ということを久しくしてこなかった。

・見つけ方は、ハローワーク、シルバー人材センター、国・自治体の就労支援、民間の求人サイト、起業の再雇用、起業(個人事業主/フリーランス含む)、コミュニティビジネス、NPO法人など豊富な事例一つひとつについて解説しています。

・最後に、定年後に自分の仕事を見つけた事例が掲載されていてとても参考になります。背中を押してくれること間違いなし!

2.著者のプロフィール

・有限会社アリア代表。「NPO法人シニアわーくすRyoma21」理事長。1950年生まれ。

・キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、シニアライフアドバイザー。

・早稲田大学第一文学部卒業。IT企業に20数年勤務後、2000年に起業。2007年には同世代が集うNPOを設立。

・行政・自治体・市民団体などにおいて、セカンドライフや地域デビューに関する講座の企画・運営・講師を担当、当事者目線での提言に特徴がある。

・企業や研究機関に向けてはシニア市場に関するアドバイスとコンサル、メディアなどではシニア世代の取材や執筆活動を行う。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです。)

3.本書から得られたもの

・本書からは次のことが得られました。

・定年後の仕事は「悩んで当たり前!」、手本がないから、みんな悩んでいる。
・長い期間、会社員をやっていると、仕事選びで悩むことはない。定年まじかになって初めて自分自身と向き合い、悩む時間を持つことが大切。
・シニア世代の働き方は多種多様で、それを知ることができる。
・今の会社、組織に居続けることだけが人生ではない。
・賃金よりも価値のあるものもある。
・シニアには行政の就労支援策が手厚い。いろいろな講座・研修、助成金などを上手に活用する。
・中には、シニア活用に活発な企業もある。(とはいえ、田舎では難しいかな)
・事例が多数掲載してあり、詳しく、経歴が豊富で参考になった。例えば、65歳から再就職、公務員から個人事業主、夫婦のいきがい起業etc,
・結局は、自分自身でストーリーを描いていくしかないと腹落ちしました。

・興味のある方は、是非、ご一読ください。