ほそだ宮の森事務所通信第10号 2024年3月号「終活」「生前対策」「相続」に関する最新情報を解説します!
いつもお世話になっております。
行政書士ほそだ宮の森事務所((一社)いきいきライフ協会札幌宮の森) 代表の細田健一です。
「終活」「生前対策」「相続」に関する最新の情報,ニュースについて,法律面ばかりでなく身近な話題を取り上げて解説いたします。お仕事や家事の合間にお読みください。
親世代,子世代が一緒に「失敗しない終活!」「失敗しない相続!」を考えていきましょう。
また,介護,医療看護,社会福祉など各業務のお役に立つことができましたら,望外の喜びです。
いかがお過しでしょうか(^▽^)/!
弥生三月になりました。
明日は「雛祭り」(という日にこの原稿を書いています。)ですね。
三月は,学校の卒業式シーズンでもあります。
卒業は学校ばかりではありません。わたしには何か卒業したものがあったかなあと,これまで卒業したものを振りかえってみました。
ボクシング(これは高校時代。部活みたいなものだからちょっと違いますかね),テニス(40歳で大会出場選手を引退),煙草(2020年の正月に卒業しました),会社員(2023年3月末で卒業)etc,
みなさんも,学校以外に「卒業」したものがありますか?
もしくは今後,卒業したいものはありますか?…
「夫…!」とか言わないでくださいね(笑) (「妻…!」という方は少数派と思いたい!)
そういうわたしもこの質問は,家内には怖くて聞けませんが(苦笑)
記念すべき第10号の「ほそだ宮の森事務所通信2024年3月号」をお届けいたします。
=2024年3月号 目次=
◇<気になる話題~虫の目、鳥の目、魚の目~> 遺言書には「遺言執行者」を定めましょう!
◇<身近な法律改正1>戸籍証明書等の広域交付について(令和6年3月1日施行)
◇<身近な法律改正2>相続登記の義務化について(令和6年4月1日施行)
◇<ご報告>北広島市介護サービス連絡協議会様の研修会で「高齢者の財産管理」について講演しました
◇<告知>3月23日(土)開催セミナー 「親世代と子世代が共に学ぶ 知らないと損する最新の終活!」
◇あとがき
<気になる話題~虫の目、鳥の目、魚の目~>
遺言書には「遺言執行者」を定めましょう!
私たちは日々、さまざまな視点で世界を見つめています。
この記事では、虫の目、鳥の目、魚の目という3つの視点を大切に最近の「終活」「生前対策」「相続」に関わりの深いニュースや話題について解説します。
「鳥の目,虫の目,魚の目」とはどのような視点を比喩しているのでしょうか。「虫の目」は、複眼です。つまり「近づいて」さまざまな角度から物事を見るということです。 「鳥の目」とは、高い位置から「俯轍的に全体を見回して」見るということです。「魚の目」とは、潮の流れや干潮満潮という「流れ」を見失うなという意味です。
遺言者が死亡し,遺言が効力を発生すると,その内容を実現する手続きをすることになります。手続きをしなければ,遺産分けが出来なくなってしまいますね。これを遺言執行といいます。
2 遺言執行者とは
遺言執行者とは,遺言の内容を実現するために,相続財産の管理や遺言の執行に必要なすべての行為をする権利と義務を有する人のことです。
遺言執行者は必ずしも定める必要はありませんが,遺言による子の認知や財産を遺贈するなど,遺言執行者がいなければ実現できないこともあります。遺言執行者を指定することで遺産の名義変更などの手続きがスムーズに進むなど大きなメリットがあります。
例えば,遺言者の相続人が遺言執行を行おうとしているが,相続人間に意見の不一致があったり,協力しない相続人がいたりすると円滑な遺言執行ができないおそれがあります。そこで民法は,遺言執行者の制度を設けています。
遺言執行者には未成年者と破産者が除外されますが,誰でもなれます。相続人,受遺者,法人も遺言執行者として指定することが可能です。
3 遺言執行者の役割
遺言執行者には「遺言の内容を実現するために,相続財産の管理,その他の遺言の執行に必要な一切の行為をする権限」があります。
この権限に基づき,独立した立場で,たとえ相続人と利益が相反していたとしても,遺言内容を執行します。行為そのものを行いますので,例えば,預貯金の払戻しであれば,銀行にいって払い戻しの手続きそのものをすることが遺言執行者にはできるのです。
<15の遺言執行者ができること>
・相続財産の管理
・遺言書の検認
・相続人調査
・相続財産調査
・財産目録の作成
・貸金庫の解錠,解約,取り出し
・預貯金の払い出し・分配
・不動産の登記申請手続き
・株式の名義変更
・自動車の名義変更
・保険金受取人の変更
・寄付
・遺贈
・非嫡出子の認知
・相続人の廃除やその取り消し
遺言には,遺言執行者を指定することを是非ご検討ください。相続人の方の負担を軽減できますよー。
ご検討の際には,初回相談無料の当事務所にお気軽にご連絡ください。
<身近な法律改正1>
戸籍証明書等の広域交付について(令和6年3月1日施行)
戸籍法の一部を改正する法律が施行され,これまで相続手続に必要な戸籍の取得は,本籍地の市役所,町村役場等に対して請求が必要でしたが,3月1日より,本籍地以外の市町村の窓口で戸籍が取得できるようになりました。
[広域交付のポイント]
〇兄弟姉妹の戸籍については請求不可
〇コンピューター化されていない一部の戸籍は対象外
〇相続人が市町村の戸籍担当窓口まで直接足を運ぶ必要がある
〇代理人による請求は不可
〇顔写真付きの身分証明書の提示が必要
札幌市からの情報によれば,初日だった3月1日は,混乱したようです。以下に札幌市デジタル戦略室からのLINEの一部を掲載します。早く,正常になって欲しいですね。
「全国の自治体から国のシステムへのアクセスが集中しており,本市においても本籍地以外の戸籍証明書の発行に大変時間を要しております。後日のお渡しになる場合もありますので,ご了承ください。」
<身近な法律改正2>
相続登記の義務化(令和6年4月1日施行)
2024年4月1日より、相続登記の申請を義務化する制度が施行されます。
これまで相続登記の申請を義務付ける法律がなかったため、相続登記をするかどうかは任意と解釈されており、罰則等もありませんでした。
しかし、相続登記が放置されることで、登記簿を見ても現在の所有者がわからない「所有者不明土地」が増え続けていることが社会問題となりました。
今後は、相続により不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に正当な理由なく相続登記の申請をしなかった場合、10万円以下の過料の対象となります。
今後は、「手続きが面倒」「お金がかかるから放置しておこう…」のような理由で、相続登記の申請を放置することができなくなります! ご注意を!
<ご報告>北広島市介護サービス連絡協議会様の研修会で「高齢者の財産管理」について講演しました
去る2月29日,北広島市介護サービス連絡協議会様の御招きで,「居宅介護支援事業所部会・地域部会公開講座」で研修会の講演を行ってまいりました。
講演内容は以下のとおりです。
・場所 北広島団地地域サポートセンターともに
・内容 「高齢者の財産管理どうする? ~成年後見制度,事務委任,家族信託など~」
仕事終わりの時間にも関わらず,多数の会員の方々がご参加下さり,会員の皆さまの熱意が伝わってくる雰囲気でした。また,活発な質疑応答も出来て,時間もオーバーすることになりました。
会員の皆さまは社会福祉士,介護福祉士が占め,介護現場で日ごろから厳しい問題として対処されているご苦労を感じることができました。
小職から説明した内容は項目だけですが,以下のとおりです。
〇高齢者の財産管理に向き合う理念・スタンス
〇最近の財産管理方法
〇事務委任,財産管理契約
〇任意後見契約
〇成年後見VS家族信託
〇遺言書 ※沼本かおる行政書士から説明
〇身元保証等高齢者サポート事業に係る厚労省の動き
〇その他最新情報
講演,セミナーのご要望がございましたら,お気軽にご連絡ください。講師料はご予算に応じて柔軟に対応いたします(^_-)-☆
<告知>3月23日(土)開催セミナー「親世代と子世代が共に学ぶ 知らないと損する最新の終活!」
「終活」を気軽に学ぼうという趣旨で,ワンコインセミナーを開催します。人数にまだ若干の余裕がありますので,お早めにお申し込みくださいね!
◇要旨 親の終活や相続は子世代にとって大きな負担になります。親と子はお互いの不安を解消するために終活について理解することが大切です。遠く離れて暮らしていても,お互いの将来を理解することはできますよ~
◇日時 令和6年3月23日(土)10:30-12:00(希望の方のみ無料相談会12:00-13:00)
◇会場 札幌市豊平区西岡4条13丁目1-14
COCOスペース西岡 電話011-215-1983
◇申し込み方法
お電話またはホームページの「お問い合わせ」「LINE」もしくはFacebookからお申込みください。定員に達した場合,申し込みを締め切らせていただきます。
お友達やお知り合いをお誘いのうえ,参加いただけると嬉しいです(^^)/
〈あとがき〉
個人事務所で一人で仕事をしていて,つくづく感じることは人と人の繋がりの大切さです。
わたしの専門分野である「高齢者の終活」「障害者の生活支援」は,介護,医療,福祉,行政の各現場の方々との協力・連携がスムーズにいかないと良い方向に進みません。
ほんとうに有難いことに,たいへんお優しくスキルの高いケアマネさん,MSWさんに囲まれて仕事を進めることができて,わたしの依頼者さんたちがどんなに心強いことか。助けられています。感謝,感謝!
この繋がりは別の場面でも力を発揮します。
先日,「福祉のしゃべり場」(代表 高野大輔さん。メンバー70名超)で知り合った葬儀会社さんに,アクティブシニア向けのイベントで「棺桶に入る体験会に協力してくださいませんか!」とお願いしたところ,快くお引き受けいただき上司の方を説得してくださいました。これによって,一気に企画が固まり,メインの催しになること間違いなしです(笑)
イベントは「仮)100年人生の知恵袋」で進めています。詳細固まり次第,ホームページやFacebookで告知しますのでお楽しみに!(開催日は3月30日(土),場所は創成川に面したビルの予定です)
\(^o^)/
親世代,子世代がともに考える「オヤ活」のススメ!
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