老人ホームと「介護施設」は何が違うのですか?

介護サービスの残りひとつの「介護施設」。民間の老人ホームなどと「介護施設」について、主な種類と特徴および、入居までの流れなどをみていきます。

引き続き、お読みいただければ嬉しいです。

1.主な老人ホーム・介護施設の種類

老人ホームや介護施設には、運営主体や入居条件によりさまざまな種類があります。

主に要介護者向けの施設は、運営主体から社会福祉法人や医療法人が運営する公的施設と、民間企業が運営している民間施設とがあります。

主なものは、公的施設で2種類。民間施設で4種類です。それぞれの概要を紹介します。

特別養護老人ホーム(公的施設):原則、要介護度3以上から入居可能。入浴、食事など日常生活の介助を受けながら暮らすことができます。月額10~15万円と比較的安価だが、入居待機者が多い。

ケアハウス(軽費老人ホームC型)(公的施設):ご家族の援助を受けることが難しく、自立した生活に不安がある60歳以上の方がサポートを受けながら生活できます。

介護付き有料老人ホーム(民間施設):24時間介護スタッフが常駐しています。日常生活に係る介護サービスを受けながら生活できます。要介護度5までを受け入れ、看取りまで対応するところもあり「終の棲家」にもなり得る場所です。

住宅型有料老人ホーム(民間施設):必要な分だけの介護サービスを受けることができます。比較的介護度が軽くても生活しやすい有料老人ホームです。

グループホーム(民間施設):65歳以上、要支援2以上の認知症を持つ方が、専門的なケアを受けながら家庭的な雰囲気のなかで共同生活を送ります。その市町村区の方しか入居できないなどの制限があります。

サービス付き高齢者向け住宅(民間施設):自立あるいは介護度が軽い方が、バリアフリーの建物で、見守りと生活相談サービスを受けながら生活できる賃貸住宅です。介護度が重い方、認知症が進行した方は受け入れられない場合もあります。

2.入居までの流れ

施設選びにあたっては、「サービス」、「費用」(次回以降に書く予定です)、「エリア」、「特徴」などから、条件を洗い出しておくといいでしょう。

サービスであれば、必要な介護サービスや医療的ケアについて、ケアマネジャーや主治医と相談しておきます。

食事の内容や、施設の運営方針、医療体制、重視しているところを、パンフレットやホームページなどで考えていきます。

また、特に重要なことは、介護度が重度化するなどの身体状態が変化した場合でも長く住み続けるか、それとも住み替えが必要になるのかという点です。資金計画や介護サービスが変わってくるので慎重に考える必要があります。

次に、介護施設入居までの一般的な流れをみていきます。

はじめに、資料請求と見学予約。まず、気になる施設の資料を請求します。

ある程度、条件に合いそうな施設が見つかったら見学の予約を入れます。予約なしの見学はスタッフも対応が難しいため、予約を入れるようにします。

次に見学にいきます。立地や建物、設備、サービス内容等の確認から、スタッフの対応はよいかどうかなど、チェックします。

体験入居も。絞られてきたら、体験入居をしてみます。見学だけではわからない実際のサービスやスタッフ、内部の雰囲気を知ることができます。

入居する施設が決まったら契約を行います。入居時一時金はいくらか、毎月の支払時期・支払金額、返還金はあるのかなどを必ず確認します。

入居日を決め、いよいよ入居となります。

3.まとめ

今回は、「介護施設」について、民間の老人ホームなどと公的な「介護施設」について、種類と特徴を中心にみてきました。

また、入居までの流れについても確認できました。