『50歳から花開く人、50歳で止まる人』(有川真由美著)の違いは✅楽観性と客観性を持てるか!✅一目置かれてお声がかかる人になりましょう!
・今回は、作家・写真家。多くの転職経験を生かし、働き女性のアドバイザー的存在として書籍や雑誌などで執筆している有川真由美さんの著書『50歳から花開く人、50歳で止まる人』(PHP研究所)から、定年世代の可能性の開き方について、一緒に考えていきます。
・定年世代の幸せづくりのヒントになれば嬉しいです。
目次
- 1. 50歳からのキャリアと人生の歩き方
- 2.50歳を過ぎても成長を続けるにはどうすればいいのか
1. 50歳からのキャリアと人生の歩き方
・定年世代は人生の後半、50代だからこそ組織や縁故にとらわれることなく、仕事や人間関係を選択できると有川さんはいいます。
・現状を変えたくても一歩を踏み出す勇気が持てない人たちに対して「楽観性」を育ててみてと、語りかけます。
・これまで「50歳から自分の活動を見つけて、それを楽しんでいる人」と、そうでない人を取材してきた有川さんは、自分の活動を見つけられない人はよく「自分には能力がない」「資格とか技術があれば、仕事に困ることはなかったのに」などと言うそうです。
・でも、仕事というものを、そんなに難しく考える必要はないと述べます。
・仕事を見つけていく人は、なんのスキルや経験がなくても「これなら私にできそう」と楽観的に始めます。
・“楽観性”というのは「なんとかなる」と明るい見通しを持つこと。「自分にもできそう」と根拠がなくても思えること。この楽観性が人生を切り開いていくそうです。
・このお考えは、以前とりあげた前野隆司先生が「幸福学」の研究で明らかにした「幸せになるための4つの心的要因」の3つめの、「何とかなる因子=前向きさと楽観性」と同じですね。
・有川さんが感じる「明るく、たくましい楽観的な人」の特徴は3つあるといいます。
<明るく、たくましい楽観的な人の3つの特徴>
1.難しく考えず、「なんとかなる」とまずは飛び込んでみる
2.気負わずに、「小さなできること」をやっている
3.うまくいかなくても「そういうこともある」と前を向く
・つまり、楽観性のある人は、未来や過去のことにとらわれず、「いま、できること」に目を向けている人です。
・また、50代からは「人生の意味を見つけたい」「社会に貢献したい」という気持ちがより強くなってくるものだと言います。
・これまでなにかしら働いてきたのですから、仕事をする基礎はできています。
・「得ること」よりも「与えること」を中心に考えた人から、人生の歯車がうまく回り始めます。「
欲しい、欲しい」ではなく、「あげる、あげる」とまわりにエネルギーを与えているうちに、自分も元気に幸せになっていくそうです。
・社会のことを真剣に考え、自分のやれることを真剣に考える。50歳から花開く人は、「人のため」を「自分のため」にして生きる人だと述べます。
2.50歳を過ぎても成長を続けるにはどうすればいいのか
・では、50歳からの成長には何が必要かというと、有川さんは、精神力や体力には期待する年代ではないと言います。確かに、そうですね。
・では何かというと、自分自身を客観視する目だと説きます。つまり、自分はどんな人間で、どんなスキルがあって、何をどうすれば成果が出るのか、という客観的な目が必要です。
・自分の“商品価値”がわかっていないと、強みを生かせず、努力の方向性をまちがってしまいます。人の意見を聞かず、失敗や過ちを認めないので、成長がありません。
・どうすれば相手が喜ぶかを客観的に考えたことがないタイプには勘違いししている人が多いと言います。
・「自分のことは自分がイチバンわかっている」という人に限って危ういそうです。反省!反省!
・自分が見えていない部分もあると、素直に認めることが大切です。
・客観性のあることは、柔軟性があることとイコールであることがわかります。
・自分を客観視できる人は、自分を素直に、謙虚に受け入れている人でもあります。
・50歳から花開く人の特徴として次の3つをあげます。
<50歳から花開く人の3つの特徴>
1.自分がどうありたいかをわかっている
2.自分の強みをわかっている
3.まわりの視点に立って貢献を繰り返す
・有川さんは、特に3が大事と述べます。「どうしたら喜ばれるのか」と考えているうちに、成長はついていく。相手が喜ばないときは修正を加えていけるということです。
・問題は、「自分は一生懸命にやっているのに」と、まわりに責任を押し付けるのは、客観性がない証拠。50歳からは「自分で変化していく力」が問われていると言います。
・この点は、リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著の『ライフ・シフト 100年時代の人生戦略』および『ライフ・シフト 100年時代の行動戦略』でいうところの変身資産に符号しています。
・そのときに、「学ぶ」ということが必要になってくるわけです。
・しかし、ここで注意しなければならないのは、その順番です。
・「学んでから、実践」しようとしますが、全く逆であると言います。実践してから、学ぶのが正しい。
・つまり、アウトプットが先で、インプットは後。
・その意味では、会社というのは、ほんとうにありがたい学習の場です。なんの知識やスキルがなくても、やらなければいけない状況にいると、必死になってやり、否が応でも上達します。
・50歳から自力でスキルアップするときも、勉強する前にやらざるを得ない態勢をつくってしまうのが、唯一の方法だと述べます。
・最後に、70代80代になっても声がかかる人には、3つの特徴があるそうです。
<一目置かれて、声がかかりやすい人の3つの特徴>
1.専門性を言語化できていること
2.すぐに対応して最後までやり切ること
3.人の期待を超え続けること
・少々難しいですが、このイメージを頭の片隅において、「またお願いしたい」と言われる自分になりたいですね。