✅「ライフシフトするには老後資金の確保が心配!」✅答えは「WPP」にあります!🌈令和流・資金対策で備える!🌈中高年サラリーマンにとって公的年金は人生終盤の最強アイテムですよ!

1.「WPP」を知れば慌てなくても大丈夫!

・日本人の長寿化が進んでいます。これからも、この傾向は続くと考えられます。

・再雇用制度で今の会社・組織に残り、65歳でリタイアするとしたら、その後の収入源は、「公的年金+年金以外の収入」になります。

・そして、以前、述べたとおり、家族のことを考えてゆとりある生活を送るためには、夫婦二人の場合、公的年金だけでは毎月10万円前後不足します。

・男性の場合、平均余命でみたらそこから20年間、預貯金を取り崩して生活資金に充てることになります。20年間で2400万円になります。

・預金残高が毎月、どんどん減り続けていくのは、かなり不安になり精神的に辛い状況だと聞きます。

・そこで、中高年サラリーマンの令和流資金戦略を考えてみると、「WPP理論」が最適です。

・「WPP理論」とは、日本の社会保障政策の第一人者である慶應義塾大学の権丈善一教授(当時)が老後生活を賄うための解決策として提唱したものです。

・Wは「長く働く(Work  Longer)」、次のPは「私的年金(Private Pensions)」を意味しています。二つ目のPは「公的年金(Public Pensions)」です。

・かつては、(W:60歳定年)→(P:私的年金+P:公的年金)というモデルが一般的でした。つまり、企業年金などの私的年金を公的年金に上乗せするという考えです。また、仕事をやめる引退年齢は公的年金の受給開始とセットという時期もありました。今は、65歳までの雇用が制度化されています。

・「WPP理論」は、こうした固定観念を改め、個人の働き方や資産状況に応じて変化させることを提案しています。人生100年時代といわれる令和の時代にライフシフトを選択するには、資金繰りのメドを立てることが大変重要です。

・すなわち、これからは公的年金の終身である特徴を活かして、(W+P:私的年金)→(P‘:増額公的年金)とし、公的年金の受け取りを最大限に遅らせるようにするのです。

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・公的年金には繰り下げ支給制度があり、通常65歳の支給開始時期を先延ばしすることで、受給金額を終身(死ぬまで)で増やすことができます。

・増加額は毎月0.7%。2022年4月から、従来の70歳から75歳まで繰り下げ可能となり、最大84%の増額となります。70歳では42%の増額です。例えば、65歳で夫婦二人、月22万円の支給額とした場合、70歳まで繰り下げすると、31万円に増額します。これが生涯続くわけですから大きい資産です。

・「早く死んでしまったら損をする」と感じている人は、困窮しながら長生きするのとどちらが良いかを考えてみてください。

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・これには、様々なパターンが考えられます。以下で紹介します。

2.戦略に応じた「WPP理論」の活用

・これからの「完全65歳年金世代」においては、同一労働同一賃金の取組みによる賃金水準の引き上げや70歳まで企業の努力義務で雇用を延長する法改正、公務員の定年延長の動きなど、賃金は低下しますが、65歳~70歳までのしっかりとした仕事ができる環境が少しずつ整いつつあります。

・中高年の起業も活発です。中小企業庁の統計によれば、年代別でみると50代、60代の起業家率がトップです。

・そこで、基本戦略としては、65歳以降も働いて家計のやりくりができる稼ぎが確保できるのであれば、公的年金をまったくもらわずに65歳以降も可能な限り働き続けるのが第1の戦略です。

・手元の資産を取り崩すこともなく、引退年齢を60歳代後半から70代にシフトさせて、年金増額を勝ち取る方法です。配偶者がいる場合は、二人分の年金があり、且つ厚生年金であれば、基礎年金と比例報酬部分を別々にシフト可能ですので、応用パターンは多数あります。

・わたしの場合は、家内の方が長生きしそうなので、家内の年金の方を70歳までシフトさせようと考えています。

・ただし、日々の生活やライフスタイルを維持できる収入が必要となるため、65歳以降も企業や社会から必要とされ、長く働くことが大前提になります。

・“投資の運用利回りで稼ぐ”という考え方もあり、世の中には、それで成功を収めている方々のいらっしゃるようですが、投資の経験が殆どない中高年サラリーマンには、リスクが高すぎると思います。

・“働く”ことは、今の企業や組織に残るばかりではなく、新たな分野に転職、起業することも可能であり、それほどリスクが高くない範囲でチャレンジできるものです。やり直しもききます。

・働くことは資産運用と違って、確実に所得を得る手段です。例えば、65歳から70まで、少しゆっくり働いて、月に10万円収入を得れば5年で600万円になります。資産運用で600万円の利益を得ようとしたら、このマイナス金利時代には大きなリスクを取らないと無理です。結果があてにならない運用よりはよほど良いと思われます。

・これは少ししんどい、と思うかたは、長く働きつつ資産も取り崩しも併用するという方法もあります。

・65歳以降はのんびり仕事を継続し、年収が下がった分、企業年金やiDeCoの受取額を組み合わせて生活費を賄うハイブリッド型です。

・公的年金収入を当てにしないのがWPPのポイントです。65歳以降は、賃金と年金の合計がつき7万円までは在職老齢年金がカットされないのですが、引退後の資産防衛のため、あえて「仕事の収入+私的年金の取り崩し」とするわけです。

・その結果、公的年金の増額ができます。

・次に全く逆な選択です。「仕事はしない(働かない)、それでも、あえて公的年金の受給は繰り下げる」という戦略です。

・つまり、手元の資産を取り崩しながら何年か生活し、繰り下げ受給による年金増額を選ぶというものです。これは、資産に少し余裕が見込める人向けです。

・仮に夫婦の年金額が月22万円もらえる予定の場合で、預金残高が2500万円あったとします。老後の生活水準を月25万円年間300万円とします。5年間、公的年金をもらわなければ、1500万円の預金残高を取り崩すことになります。

・しかし、5年後には42%増の公的年金つまり月31.24万円相当をもらい始めることになり、約12年で
当初の月額での受給金額を回収し、プラスに転換します。このときの年齢は82歳に到達していますが、まだまだ、寿命は尽きない感じです。

・5年の繰り下げがきつい場合には、3年にしようとか4年にしようとか軌道修正も可能です。

・企業年金やiDeCoでの給付を受けられるなら、活用するアレンジも考えられます。

・例えば企業年金1200万円を毎月25万円・年間300万円で4年間取り崩し、69歳から33.6%増額され29.39万円となった公的年金を受け取るという選択肢もあります。

・中高年サラリーマンは、退職まで、40数年にわたり、社会保険料を天引きされてきました。これから、回収する年金という形で収穫する期間が始まります。その恩恵は、ライフシフトの資金面を明るいものにしてくれるということが分かっていただけたでしょうか。

・令和流資金対策は、貯蓄だけでなく、長く働くスキル・キャリアづくりや公的年金の受給テクニックが大切です。

・最後までお読みいただきありがとうございました。

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