ほそだ宮の森事務所通信  2025年5月号 終活と相続にまつわる「いま知っておきたい話題」をお届けします!

いつもお世話になっております。

行政書士ほそだ宮の森事務所((一社)いきいきライフ協会札幌宮の森) 代表の細田健一です。

終活と相続にまつわる最新の情報について、法律の解説や身近な話題などを取り上げてレポートいたします。お仕事や家事の合間にお読みください。

シングルの方はご友人と、お連れがいらっしゃる方はパートナーさん、ご夫婦で、親世代がいらっしゃる方はご一緒に、「前向き終活!」「失敗しない相続!」を考えていきましょう。

また、高齢者福祉、障害者福祉、医療・看護、葬祭業、施設関係等各分野の業務のお役に立つことができましたら望外の喜びです。

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<今号のもくじ>

1 安心コラム 「デジタル遺品」ってご存じですか?
2 終活の窓 相続で兄弟仲が悪くなった…という声も【相続トラブルの事例と教訓】
3 活動報告 各種セミナーの実施報告及び告知

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1 安心コラム  「デジタル遺品」についての対策

★「デジタル遺品」とは、故人が生前に使用していたスマートフォンやパソコン、オンラインサービスのデータやアカウントのことを指します。

中には、家族がアクセスできず、写真やメッセージ、金融情報がそのまま放置されてしまうケースも少なくありません。これを避けるためには、事前の準備がとても重要です。

まずおすすめしたいのが、「デジタル遺品リスト」の作成です。使っているSNSアカウント、ネットバンキング、各種サブスクサービスなどの名称、IDやパスワードのヒントを紙に書き出し、信頼できる家族に保管場所を伝えておきましょう。もちろん、セキュリティを考慮して、メモは金庫などに保管し、パスワードは直接書かずヒントにとどめるのが理想です。

また、パソコンやスマホのロック解除方法も共有しておくと、いざという時に家族がスムーズに対応できます。最近では「エンディングノート」にデジタル遺品用のページが設けられているものも多く、それを活用するのもひとつの手です。

さらに、使っていないサービスの整理も有効です。不要なアカウントは定期的に削除することで、管理の負担も減らせます。

デジタルの時代だからこそ、心のこもった“後始末”が、家族の負担を軽くし、安心につながります。

2 終活の窓  相続で兄弟仲が悪くなった…という声も【相続トラブルの事例と教訓】

【事例紹介・詳細】
80代で亡くなったAさんは、地方に一軒家を所有し、退職金や預貯金もある程度保有していました。

生前、Aさんは「財産のことは全部長男に任せてある」と子どもたちに話していましたが、文書による遺言書は残していませんでした。

長男は「父の口頭の意志に従って自分が全て管理し、必要に応じて分配する」と主張。一方で、次男と長女は「兄が勝手に進めている」「公平な説明も分配もない」と不信感を抱くようになりました。

特に、実家の土地と建物をどう扱うか(売却か相続か)を巡って意見が対立。話し合いは決裂し、家庭裁判所の遺産分割調停に持ち込まれました。

調停では、法定相続分に基づいて財産を分けることが基本となりますが、家族の関係はすでに深く傷ついており、「兄とはもう会いたくない」「親の死後にこんなことになるとは思わなかった」という声が双方から上がりました。

調停は成立しましたが、その後は年賀状もやめ、親戚の集まりにも顔を出さなくなったそうです。

このような事態を防ぐには、公正証書遺言の作成が非常に有効です。

法的に有効で、後の争いを未然に防ぐ力があります。また、財産の分け方だけでなく、「なぜこのように分けるのか」という理由や想いを書き添えることで、残された家族が納得しやすくなります。


口約束や曖昧な意志だけでは、かえって争いの火種になります。「まだ早い」と思わず、元気なうちにしっかりと準備しておくことが、家族への何よりの思いやりです。

◆子ども世代の皆さまへ
「うちの親はまだ元気だから」と思っていても、話をするタイミングを逃すと後悔につながります。最近では、親子で参加できる「終活セミナー」も増えています。まずは一緒に情報を集めることから始めてみてください。

3 活動報告 各種セミナーの実施報告及び告知

★4月~5月にかけて登壇した主なセミナー・講座の実施報告です。参加していただいた皆さまのお役に立て且つ記憶に止めていただけるよう,分かりやすいお話しとスライド作りに気を付けています。

①4月22日,東区のダイヤ書房主催。「街の本屋の終活倶楽部」の記念すべき第1回セミナーに御招きいただき、登壇して参りました。参加者さんは9名。全員女性。

1階のカフェが会場。明るい陽射しが入り雰囲気が良く、距離感も近くて、楽しくお話しさせていただきました。

<テーマ> 「終活 何からはじめますか?-認知症になってからでは遅い財産管理対策~」

<主な感想、ご意見>

「良い説明でわかりやすかったです。勉強になりました。」「もやっとしていた心配事が少し整理されました。とても良い、入口の勉強になりました。ありがとうございました。」「高齢者の生きがいづくりについても、聴いてみたいです。」

②5月10日。札幌市西区介護予防センター西町主催。「西区宮の沢会館」にてすこやか倶楽部さんの終活講座でしたー。18名参加。男性2名、女性16名。

しっかり自分事として受け止めて頂けた様子で、たいへんありがとうございました。

<テーマ>知って,備えて,安心!終活・相続基礎講座

<主な感想,ご意見>

「良かったけど、1回目だったので自分には少し難しかった。」「遺言書を作成した事がありましたが、復習出来て良かったです」「今日の説明、たいへん勉強になりました」「もう一度くらい聴かないと分かりません」「最近、考えていたので参考になりました」

③5月15日。西区西野第二町内会館にて自主開催の「第3回 西野地区終活・相続セミナー&相談会」でした。平日の午前中にも5名の方がご参加くださいました。

<テーマ>認知症になっても困らない財産管理について

<主な感想,ご意見>

とても分かりやすい説明でした,ありがとうございました。」「今後,機会をみてPRを心掛けたいです」「非常に勉強になりました」「たいへん勉強になりました。ありがとうございました。」

<今後の主な登壇予定セミナー,相談会>

※下記⑥⑦は当事務所主催です。事前申込が必要です。お申込みは電話又はホームページのお問合せから必要事項をお申し出ください。西区方面にお住まいの方は,お気軽にお申込みください。親子での参加も大歓迎です!

④6月 6日 北広島市ひがし高齢者支援センター様主催 ふぁみり~ おれんじカフェ様 

テーマ:「今から準備!相続とお金の話」

⑤6月18日。札幌市中央区老人クラブ 円山コスモス会様主催 テーマ:「終活について」

⑥<申込受付中!>6月21日(土)10:00-1200 終活・相続セミナー&相談会(参加無料)

  会場:札幌市西区西野昭和会館1階 テーマ:「認知症になっても困らない財産管理について」

⑦<申込受付中!>7月19日(土)10:00-1200 終活・相続セミナー&相談会(参加無料)

  会場:札幌市西区西野第一会館1階 テーマ:「相続トラブルを起こさないための生前対策」

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あとがき>

春真っ盛りですね。いろいろなものが開花したり出現したり…。

わたしの住まいは札幌市内とはいえ、盤渓スキー場にほど近い山間部。

最近、近所に出だしたのはヒグマ!。

札幌市では各区におけるヒグマ警戒情報をLINEで発信していて、盤渓、小別沢付近が増えてきています。「道路を横断していたヒグマを目撃」「道路わきにいたヒグマを目撃」等々。

気をつけなきゃ!

あまり、嬉しくない春です。

かたや、嬉しいのは花の開花❗️

今年は、桜の開花が早かったですね。梅や辛夷を追い越して開花しました。

おかげで、円山公園の梅林がゴールデンウィーク期間に見事に満開となり、眼を楽しませてくれました。木蓮も満開。大勢の見物客で賑わっていました。

この記事を書いている朝は、チューリップがピークを過ぎて、ライラック、スズラン、藤がほぼ満開になっています。

北海道の春はまだまだ開花が楽しめますね。

次回も、安心して未来を迎えるためのヒントをお届けしてまいります。


\(^o^)/