✅自分で我が家のキャッシュフローを作ってみよう! ✅資産+(収入-支出)=残高を90歳まではじき出そう🌈「お金」を見える化したら腹が据わる! 🌈中高年サラリーマンの悩みの出口が見えるかもしれません!
1.奥さん任せにしないで自分で家計を考えてみる!
・最新の日本人の65歳での平均余命は、男性で約20年、女性で約25年。つまり、男性は85歳、女性は90歳まで生きる計算になります。
・「いかに生きるか?」という問題に頭を占領されそうな中高年サラリーマンも多いと思いますが、ここらで一旦、視点を変えて、足元を見つめる方法に取組みたいと思います。
・長寿化の現実的で切実な課題は、なんといっても「お金」、つまり、生活資金(老後資金ともいいます)です。
・65歳で定年退職する方、定年再雇用期間が65歳で満了になる方にとっては、完全リタイアしたあとに公的年金だけでどうやって生きていくかという問題になってきますから、これはもう切実です。別な仕事につくことも考えなければなりません。
・実際問題、以前も述べたとおり“ゆとりある老後“を過ごすためには、多くの中高年サラリーマンは、”働く老後“にならざるを得ないと考えられます。
・想像でばかり考えていても、先に進まないので、まずは、これからどのような仕事の収入(ライフシフトをする場合)で、どのような暮らしをしたいのかをライフプランに落とし込んでみます。
・少し長めの90歳くらいまでのプランを考えます。スタートは今年を起点にします。
・老後資金とは、毎月の不足額のことを言います。計算式は、
(不足の)老後資金=毎月の不足額×12ヵ月×25年(起点年から90歳まで。ここでは65歳からの25年とした)
で表されます。不足額がわかれば正しい必要額がわかり、夢のような話しばかりではなく現実的な働き方、お金の使い方、趣味や娯楽に掛けられる元手が見えてきます。
・例えば、「今の会社を辞めて、60歳から〇〇の仕事をしたい」「長い日数をかけて旅行をしたい」「大学院に通いたい」「ボランティアなど社会貢献活動をしたい」など、まずはお金のことを気にせずに自由に書き出してみましょう。
・この時に合わせて、大まかな費用がわかれば、同時に書き出しておきます。
2.「収入」「支出」「資産」の数値からキャッシュフローを作る!
・「キャッシュフロー」とは、簡単にいうと「お金の流れ」ですね。収入から支出を差し引いてお金がどれだけ残っているかという収支を表にすることです。これでお金の流れを可視化します。
・ご存じのとおり下表が、「キャッシュフロー表」です。様々なExcelフォーマットがネットで無料配布されていますので、興味のある方は調べてください。下表は、わたしが会員で所属している「日本FP協会」の様式です。
・定年前後のキャッシュフロー表を作ることで、資金がどのくらいもつのか?また、資金がどのくらい必要なのか?毎月どのくらい節約しなければならないか?旅行などのレジャーにはどのくらい使えるのか?ということまで見えてきます。
・先ほど、書き出した費用をもとに、キャッシュフロー表を作っていきます。大まかなイメージは、「いつ、いくらお金がかかるか?(ライフイベント、生活費、住まい、介護など)」「収入は、いつからいつまで、いくらぐらいか?(退職金、年金、給与収入、個人事業所得など)を年単位で計算し、書き込んでいきます。
・さらに詳しく、「収入」「支出」「資産」の3つについて述べます。
・まずは、「収入」。
・65歳以降の場合、収入の大きな部分は、公的年金になります。この公的年金は「ねんきん定期便」を確認することで簡単にわかります。50歳以上の人は、60歳まで働いたときの見込み金額が書かれています。
・50歳未満の人のねんきん定期便は、「ねんきんネット」を利用すれば、将来受け取る金額のシミュレーションができます。
・次に、大きな収入が企業年金です。企業年金がない会社もありますし、企業年金が確定給付型なのか確定拠出型なのかによっても異なります。人事部などに確認をすると、受け取れる金額と給付期間を教えてくれると思います。
・ここで注意してほしいのが、企業年金は、終身年金の制度の会社も一部にありますが、受取期間が決まっている確定年金が多いということです。いつまで給付されるのかも確認しておきましょう。
・今度は、「支出」。
・現役時代に比べて、一般的に65歳以降の支出は減少していくものです。子どもが独立をしたり、住宅ローンの支払いが終わることが大きいといえます。
・まずは「毎月の生活費」を調べてみましょう。現在の生活費から、子どもの教育費など定年後に必要でなくなる金額を引けば、だいたいの生活費がわかります。退職前の支出は、給料から毎月の貯蓄額や残高を引くことによって、おおよその目安がつくのではないかと思います。
・定年後の支出の計算が面倒という場合には、大雑把な方法ですが、「現役時代の支出の8〜7割が老後生活の支出」だと考えてもいいでしょう。つまり、現役時代の支出が40万円だったならば、30万円が老後の支出だという計算になります。
・今後かかる費用も計算に入れておかなければなりません。住宅ローンはいつまで続くのか。子育てがまだ続いている場合は、いつまで教育費を払うのか。奨学金は子どもが返すのか、親が負担するのか……などです。
・その他、旅行を計画しているのならば、年に1度なのか、2年おきなのかを考えます。リフォームもまとまったお金が必要になります。子どもの結婚や孫の出産も費用がかかります。思いつく限りの内容を洗い出しましょう。
・次は、現在の「資産」です。
・貯蓄の金額はすぐにわかると思います。株や投資信託などをお持ちの場合は、現時点の評価額で計算します。
・不動産をお持ちの場合は、市場価格になります。投資用のマンションなどは、毎月の家賃収入が資産です。
・個人年金保険は、受け取る金額を書き出してください。終身保険などの貯蓄性商品は解約返戻金の金額が資産になります。
・退職金も資産に入ります。これは資金の中で大きなウエイトを占めます。金額がわからない場合は、人事部などに確認すれば教えてくれます。
・企業年金を一時金で受け取る場合も資産になります。また、iDeCo(イデコ)などの確定拠出年金もそうです。養老保険などの一時金も、定年後の資産になります。
・これらの合計金額が、「資金」ということになります。
・注目してほしいのは、「自分の老後資金がいつまでもつのか」という点です。
・男性の場合、4人に1人は90歳まで生きています。これからも、いっそう寿命は延びていくと予想されますから、最低90歳までは資金が枯渇しないように考えないと、「老後破綻」ということにもなりかねません。90歳を超えても資金が底をつかない人はとりあえず安心です。
・しかし、途中でゼロやマイナスになった人は、かなり注意が必要です。「準備した老後資金が少なすぎた」「年金受給額が少ない」「支出が大きすぎる」など、人によって理由は異なりますが、このままでは老後破綻のリスクがあります。
・家計の見直しのポイントは、3つです。
・ひとつは、収入を増やすことです。定年後も働くことです。夫婦それぞれ、再雇用、再就職、アルバイトなど緩やかでも働く期間を延ばします。公的年金の繰り下げ受給ができれば効果はおおきいです。
・ふたつめは、支出を減らすことです。住宅ローンの繰り上げ返済、保険の見直し、スマホや通信費用の見直しで固定費を削減しましょう。ライフイベントの予算縮小を図ります。
・三つめは、金融商品の運用利回りを上げることです。ただし、リスクが伴う場合もありますので慎重な対応が必要です。
・キャッシュフロー表を作ることで、老後のお金が整理されます。そういった意味でも、老後のお金を「見える化」することは重要です。夫婦、パートナー、ご家族を巻き込んで確認しましょう。
・最後までお読みいただきありがとうございました。
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