✅人生に閉塞感を感じている50代にアドラーは効きます!✅自分の「軸」で生きていく覚悟を持ちましょう!🌈「鳴かず飛ばずの中高年サラリーマンがアドラーの『人生の意味の心理学』を通勤電車で読んだら…」(松崎豊 著)🌈

・定年をターニングポイントにして、これまでの人生で経験したことのない「お金」、「働き方」、「生き方」、「家族関係」、「人間関係」など様々な課題や難題が起きてきます。

・これらをリアルタイムで経験し、周囲にインタビューし、研究してきた同世代の筆者が発信しています。

・今回は、行政書士、アドラー心理学コンサルタントの松崎豊さんの著書、「鳴かず飛ばずの中高年サラリーマンがアドラーの『人生の意味の心理学』を通勤電車で読んだら…;いまから人生を大逆転させる、“アドラー流”令和時代の生き方・働き方 Kindle版」から、中高年サラリーマンがいかにして会社人生の閉塞感から脱出するかについて、一緒に考えていきます。

・50代~60代の定年世代の幸せづくりのヒントになれば嬉しいです。

1.「中高年クライシス」のさなかにアドラー心理学に出会う

・著者の松崎豊さんは、機械メーカーに31年間勤務しました。

・40代から50代に「中高年クライシス」に陥っていたそうです。

・『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、「中高年クライシス」もしくは「中年クライシス」とは、中年期特有の心理的危機、また中高年が陥る鬱病や不安障害のこと。ミッドライフ・クライシス(Midlife crisis)の訳語であり、ミドルエイジ・クライシス(Middle age crisis)とも表記される、とあります。

・中年期は働き盛り、熟年とも呼ばれ、1960年代までは人生の最盛期として認識されてき。1970年代より発達心理学では、中年期を大多数の大人が経験する人生の一つの段階として研究が進められ、臨床心理学などを含めて「中年期危機」という用語が用いられるようになったそうです。

・「鳴かず飛ばず…」は著者自身が40代から5 0代にかけた中高年サラリーマンのときに、「人生の意味」を求めて10 年間苦悩したという経験をベースに構成されています。

・苦悩のさなか、書店で『人生の意味の心理学』(アルフレッド・アドラー著)に出会います。

・「人間は意味の領域に生きている」、「あらゆる対人関係は、‘‘縦でではなぐ横“の関係である」というアドラー心理学の真髄に触れたことで、「本当の自分に還って笑顔で生きる」ことの大切さに気づきます。

・アドラーのメッセージを頼りに行動した結果、会社において「必要とされない人」から「必要とされる人」に立場を逆転させます。そして、50代でサラリーマンから個人事業主にライフシフトを果たします。

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2.「会社人生、このままでいいのだろうか?」と不安を抱えているあなたへ

・本書は、アドラーのメッセージをひとつずつ実践して、「中高年サラリーマンの危機」を脱出したというストーリーになっており、いわゆる創作ものとは内容を異にするものです。

・なぜ中高年は、会社人生に生き難さを感じるのでしょうか?

・特に、男性は、会社に求めるものとして、自分の存在価値を会社からの承認というもので計っています。個の存在を社会に示し、社会の一員として認めてもらわなければなりません。多くの中高年の会社員は、これを全て「会社」や「組織」に代替しています。いわゆる、承認欲求です。

・しかし、40代後半から50代ともなれば、中高年サラリーマン(すべてのサラリーを頂戴している勤め人という広い解釈。)は、自分の出世の先が見え、周囲からの期待もかけられなくなります。自分が不在のところで、重要な意思決定がなされていく場面が増えます。

・中高年サラリーマンが欲求の上昇停止状態であるときには、意識の行き先が自分の人生のタイムリミットに向かいます。

・それをきっかけに、「生きる意味とは何か」という命ある者としての本質的な疑問が、ふつふつとこみ上げてくるのです。これが生き難さの正体、「中高年クライシス」の正体です。

・アメリカ合衆国の心理学者アブラハム・M・マズローは、無意味感に取り憑かれた人は、自分がこれからどういう生き方をしていくのかを徹底的に探し求めることをし、その行き着く先は、これまでのような段階的な成長ではなく、いままでの自分とは全く違う「在り方」にたどり着くと言っています。

・松崎さんがたどり着いた境地は、承認という「私への執着」から、貢献という「他者への関心」へと、自らを変える時期だと、ライフサイクル(アドラー心理学では「習慣的態度」という)を転換することに気付いたそうです。

・そして、中高年が向かう先は、「自己実現」ではなく、「使命実現」であると説きます。

・そこで、フランクルの言葉を引用します。「人生は、私に与えた使命のために、私がこれからどう生きていくことを求めているのか」と述べます。

・つまり、自己実現の主語は「私は」ですが、使命実現の主語は「人生は」になります。

・遂に、アドラーの意味の心理学を学びます。思い浮かべている過去は、脳のなかにメモリとして残っているものに過ぎず、実在しているものではない。自分が思っている「自分」とは、脳が作り出したイメージにしか過ぎない。

・いまから覚悟を決めて一歩踏み出さない限り、新しい自分、本当の自分に向かうことが出来ない、と感じます。

・さらに、アドラーから「苦しみから抜け出す方法はたったひとつ。他の人を喜ばせることだ。自分に何ができるかを考え、それを実行すればいいのだ。」「不完全な自分を素直に認め、受け入れることから始めてみる。そこから、自分の未来や新しい可能性が見つかり出すのである。」、ことを学び取ります。

・ではその本当の自分に向かうために必要なことは何かといえば、アドラーが説くのは、「何事かを成し遂げられるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない。もちろん、できないことによって何かを行うことなど、とうていできない」ということです。

・これを別な言葉で表しているのが、スティーブ・ジョブズの言葉です。「人はやがて死ぬ。これを忘れずにいることは、人生で大きな選択をするときに一番重要な方法である。なぜなら、周囲の期待や自尊心、恥や失敗への恐怖、これらはほとんどすべて、死の前には何の意味もなさなくなるのだから。残るのは本当に大切なものだけである。」

・人は死ぬ瞬間に5つの後悔をします。1.(他人の軸で生きていくのではなく、)もっと自分自身に正直な人生を生きればよかった 2.あんなに働かなければよかった 3.もっと自分の気持ちを素直に伝えればよかった 4.もっと友だちづきあいをしておけばよかった 5.もっと幸せになることをあきらめなければよかった。

・さらに、哲学者ニーチェの言葉を引用します。「もっとも後悔することは何か。それは、遠慮ばかりしていたこと、自分の本当の欲求に耳を貸さなかったこと、己を取り違えること、己を卑しめること、己の本能を聞き分ける繊細な耳を失うことである。」

・「自分軸(自分らしさとありたい自分)」 を見つけ出して、「自分らしく生きていこう」という人生観を提唱します。「中高年クライシス(中高年の危機)」を脱け出し、社会から、「必要とされる人」、「貢献できる人」になるための深い洞察に満ちた本です。