✅定年1年前に「ぼくはもう用済みなのか」という実感が湧く!✅人生後半戦を彩るのは友人の存在だと悟る?🌈新人作家 羽鳥好之氏がたどり着いた幸せの境地!

・羽鳥好之氏は、新人作家です。1959年生まれ。群馬県出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、1984年文藝春秋に入社し、「オール讀物」編集長、文藝書籍部長、文藝局長などを歴任。2022年文藝春秋退社後、『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』(早川書房)で作家デビューしました。

・「PRESIDENT Online」に掲載された羽鳥好之氏の記事に、たいへん共感しました。今回は、定年退職者が、深く落ちこんでいったどろ沼から抜け出したお話しです。

1.定年が近づくと「自分は用済み」と思うときがくる!

・「定年後の人生」にはどう向き合えばいいのか。今年63歳で大手出版社を退職し、作家になった羽鳥好之さんは、戦国時代の勇将・立花宗茂の晩年にヒントを求めました。

・人生が長くなり、社会人生活に一区切りをつけた後の時間をどう充実させてゆくか、多くの人たちの切なる関心事であり、重大なる課題です。

・羽鳥さんは、「63歳で出版社を退社したものの、残る人生にどう向き合ってゆくのか、戸惑いの日々でした」と述べています。

・わたしも、55歳で仕事を取り上げられ、「窓際」になったとき(私の主観であり、会社にはキチンとした意図があったと思います)、定年がみえてきて同じような戸惑いを覚えました。

・続けて、「正直、もう1年で任期が終わるとなった時には、自分でも驚くほどにうろたえ、あてもなく都内をうろついて、気持ちの整理をつけようともがいていました」といいます。

・当然、予測されたことなのに、残りが1年になるまでこの問題と真剣に向き合うことがなかったのですね。

・このときに浮かんできた思いが、「ああ、そうなのか、僕はもうこの会社では用済みの人なんだ」というものでした。

・この実感は相当にショックキングなものだったと、述べています。わたしも、先ほどの窓際になったとき、「ああ、わたしはもう会社に必要のない人なんだ」と思い、悔しい日々を送ったことを思い出します。このショックは、5年くらい引き摺りました。

・しかし、わたしの場合、5年掛かったものが、羽鳥氏は、1年で次のように前向きに立ち直っています。

・「そうか、ならば、この思いを小説にしてみたらどうだろうか」と思ったのは、いいかげん都内の散歩にも飽きたころでした。
・この転換は、かなり追い込まれていた状況でのことだったと思います。これでやっと暗闇のトンネルから脱出できたのです。

・この心境を羽鳥氏は、「読んでくれる人がいるかもしれない、いや、読んでもらえるようなものができなかったとして、さして支障があるわけでもなし、何を恐れることがあるだろうか、そんな思いがふつふつと沸き上がりました」と述懐しています。

・幸い、コロナ禍で友人知人たちと過ごす席もなくなり、夜、時間はたっぷりとあります。見よう見真似、ともかくは書き出してみようと腹を決めました。そして歴史小説『『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』を書き上げます。

・書き終えて、主人公の戦国武将 立花宗茂に自らを重ねながら、残りの人生に必要なものは何かを考えます。そして、一つの結論を得ます。

・「描き終えて思うことは、晩年の人生を彩るのは、友人知人の存在、それまで生きてきた自分の道筋を知ってくれている存在との、語らいの時間ではないでしょうか。それが、ともすれば安易に流れてゆきがちな晩年の時間を、正してくれるように思います」と、この記事を結んでいました。

2.「よき仲間」に囲まれ、喜ばれる存在になることは「幸せの本質」

・羽鳥好之氏の記事を読んで、享年62歳でお亡くなりになった心学研究家で作家の小林正観さんの言葉を思い浮かべました。

・人は1人で生きていると「ヒト」ですが、喜ばれるように生きていくと、人と人の「間」で生きる「人間」に変わる、と小林正観氏は述べています。人の間で生きるということは、「自分が必要とされている」ということです。

・「人間」の生きる目的は、ほしいものを得たり、何かを成し遂げることではなく、「人の間で喜ばれる存在になること」「『ありがとう』と言われる存在になること」にほかならないとも、述べています。

・努力をして、頑張って、必死になって、自分の力だけを頼りに生きていこうとする人のもとには、人は集まりません。「孤独という状態」が続いてしまいます。

・一方で、「自分の力なんてないんだ」と思っている人は、まわりに支えられて生きていることがわかっているので、「謙虚」です。

・「謙虚」とは「感謝」すること。「感謝をする人(「ありがとう」を言う人)」のもとにはたくさんの人が集まってきて、「よき仲間」に囲まれます。

・教え合い、学び合い、交歓し合う「よき仲間」に囲まれたなら、それだけで「天国度100%」。ただ、「喜ばれること」を続けていけばいい、といいます。

・正観氏は、「思いを持たず」、よき仲間からの「頼まれごと」をただやって、どんな問題が起こっても、すべてに「ありがとう」と感謝する(受け入れる)ことが「幸せの本質」であるといいます。

・人生後半戦を迎え、羽鳥好之氏がいう友人、「それまで生きてきた自分の道筋を知ってくれている存在」がとても愛おしく感じられ、大切にしたいという思いを強くしました。

・よき仲間に囲まれ、喜ばれる存在になることは、「幸せの本質」であるのなら、真の友を大切にする人生後半でありたいと思います。

・今回は、友を大切にする話しでした。

・最後までお読みいただきありがとうございました。

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